こんにちは、家づくり中のサトツです。
この記事では、我が家が家を完成させるまでに辿った軌跡を書き記していきたいと思います。目的は2つあり下記の2つです。
- ブログを書く筋道とする。
- 自身の家づくりをしていった上で学んだことや考えたこと、やったことを記しておく。
1.ブログを書く筋道へ
本来なら何かやった都度にブログに書き記していくべきでしたが、中々それができませんでした。今現在2018年6月ですが、さかのぼってこういうことをやってきたよ、と書いていこうと思っています。
とはいうものの、1年前、何を考えどう行動したっけ?記憶もすでに曖昧になりつつありますので、一度書き起こしてみたいと考えた次第です。また、それを追いながら各項目で考えたことやおすすめ書籍、こんなことを検討したら良かったよと記事を書いていきたいと思います。
また、家づくりは誰にでも訪れることです。ブログに残しておくことで誰かの役に立てばな、と考えています。
2.備忘録として
家とは建てて終わりではありません。立てて後、20年も30年も住み続けるものです。私が40代、50代へとなっても注文住宅を企画した当時のことをさかのぼれたらなんか楽しそうだなぁ、と思ったからです。
以上のことから本記事を書きたいなと思ったわけです。
それでは、思い出しながら綴ってみたいと思います。活動は2017年2月~2018年11月末に及びます。
※2018年12月追記(4月~12月部分を追記です)
1)いくつかのハウスメーカーを物色(2017年2~3月)
我が家の家づくりは下記のようなやりとりから始まりました。
妻は非常に優柔不断です。考えているだけでまかせておくと一向に物事が進まないことも。。
とはいうものの、『家をいつ買うか、何を(マンション?戸建て?建売?中古新築?)買うか』なんてどちらが選択権を持っているものでもありませんから。私からとりあえず見学でも行ってみようよ!ということでそれとなぁーく始まっていったのがきっかけでした。(私は思いついたらすぐ行動するタイプ)
屋上庭園が欲しい!プラスワンリビングへ
こちら屋上庭園、プラスワンリビングを見学してきた感想の記事で書いた通り、私はアウトドアが好きで屋上庭園が欲しいと前々から思っていました。そこで屋上施工代表格のプラスワンリビングや大手ではヘーベルハウスなんかをまずは回ってみました。
そこで出した結論としては、
- 都会の狭小地(キョウショウチ)の屋上は狭く思い描いていた屋上にならない
- 雨や風が強い日はバーベキューなどに適さない(特に風は天敵)
- 夏は暑さが故、絶対使わなくなる
- そもそも動線がわるく(2階分あがる)次第に使わなくなりそう
こういったデメリットばかりが見えてきて、私の中での一つの結論は”インナーバルコニー”となりました。
へーべルハウスはバスでの見学会などにも参加してみたのですが、営業に『予算あげましょう、ガッツで七千万』と言われ、心が折れたのでそっと心の中でバイバイしました。
2)活動休止(2017年4~5月)
一旦活動休止。期がかわり、私・妻ともども仕事でバタバタしたり、GWの旅行の計画、、などなどから一度活動を休止していました。
3)ハウスメーカーめぐり(2017年6月~7月)
ゴールデンウィークも明け、ボチボチ家づくり活動再開です。こんどは、妻が行ってみたい、と調べたハウスメーカーを含めてハウスメーカー巡りをしました。
下記の2つです。
- アキュラハウス(昔テレビで安いと見かけた)
- トヨタホーム
アキュラホーム
アキュラホームは、ジャーブネットを活用した一括資材購入、元大工の社長による徹底現場改善うんぬんなどと、ローコストとTVでやっていたことをきっかけにふらりと展示場で入りました。下記色々お世話になりました。
- 土地の提案や、
- 保険やさんによる、
- ライフプランシミュレーション
よく言えば積極的にこちらが形を想像できる動きをしてくれ、(悪く言えば強引??)土地のことやお金のこと(ライフプラン)について考える良いきっかけとなりました。同時期、ファイナンシャルプランナー(無料)による打ち合わせも始まりました。
トヨタホーム
トヨタホームは妻がみたい、といったので展示場に足を運びました。鉄骨系(骨組みが木材でなく鉄骨)が特徴です。
丈夫は丈夫なんだろうけど、いかんせん高い、、、。坪単価80~90万円のレンジです。こちらもひっそり心の中でバイバイ。仕様や作りはさすがトヨタ流、素晴らしいものだとも感じました。トヨタホームさんもファイナンシャルプランナーを紹介してくれて、ライフプランを作ってくれました。
実際鉄骨メーカーをググると、鉄骨オンリー、双方やってるメーカー、があります。
双方メーカーバスでの見学会などに参加したりしていました。見学会で結構よいお弁当や、展示場に行ってものをもらったり(息子がガラガラで金の玉を出し、アキュラさんから空気清浄機をもらう、、、)して、こういうのが施主の売価に反映されているんだろうーなー、など考えていましたね。
また、ネットでの情報収集は、『ハウスメーカー 安い』といったワードを検索していました。(私は安いものがすき)しかしながら、ヒットするネットの情報もいまいち古新聞だったりしてよくわかりませんでした。
ちなみに、打ち合わせは、
- トヨタホーム、
- アキュラホーム、
- FPさん①(アキュラによる紹介)、
- FPさん②(トヨタホームによる紹介)、
と4相手になり週末の予定などがかなり埋まってきていました。
無料相談でハウスメーカーを知る【おすすめ】
ひとつ、転機、と感じた出来事がありましたので書き記しておきます。
家づくりの企画はじめは、注文住宅による戸建て、と限定していたわけではなかったので、
- マンション販売をしているサイトに登録したり(野村不動産大手系)、
- センチュリー21(マンション、建売)に登録したり、
- デザインが良さげなフリーダムアーキテクトの資料請求をしたり
- 一括相談・見積サイトに登録したり
と夫婦でなるべく情報を取るようにしていました。
住宅の情報に無知だった我々にとって、これは非常によいサービスだったなぁ、と思います。一括相談とは、ぼんやりとしたこちらの要望を、要望に適したハウスメーカーへと結びつけてくれるサービスです。しかも無料でした。
- 家を建てる上での好みのタイプ、
- 取り入れたい間取り、
- 価格帯、
- 土地に強いハウスメーカー
などの要望に対しおすすめのハウスメーカーを提案してくれます。
我が家は
- 値段
- 意匠性(デザイン性)
- インナーバルコニー
- 土地探しに強い、
という観点から、4社とやりとりすることになりました。
家づくりでまずは何をしたら良いかいいかわからない人は、すこし手が焼けますが、登録や資料請求をしつつ多めに情報をそろえていくのがよいと思います。
そしていいなと思ったハウスメーカーに予約の上どんどん訪れてみるのも良いでしょう。
実際にこのハウスメーカーにしなかったけど、あの時見学したこの表現方法を活用した、など今振り返れば多くのハウスメーカーとやりとりさせていただいたことは私の住宅の知識の血肉となっています。
下記のサービスが有名で、非常に便利でしょう。
ココがおすすめ
一括相談・見積サイト:タウンライフの無料相談
4)理想の土地あらわる!(2017年8月~9月)
無料相談の結果、新たに4社とのやりとりが始まりました。
その4社は、
- アイ工務店、
- 住友不動産、
- 住宅情報館(旧:城南建設)
- BLビルド(埼玉地場の一級建築事務所系)
でした。
土地にもこだわりたい、という我々の要望でコンタクトをとることができた住宅情報館。住宅情報館は、飯田ホールディングス(超巨大)傘下に入ったこともあり土地情報に強いのかな、と思います。
飯田ホールディングスは建売メーカーのアーネストワンなどをグループ内に有しています。建売業者って土地の大きい区画をドンとそろえてポンポンポン、と建てたりするものです。なので土地情報に強いんだろうな、と思います。
噂のとおり、住宅情報館はハッキリ言って土地情報に強かったです。
打ち合わせ後、さっそく住宅情報館の店長さんから土地情報がチラホラ送られて、週末ごとに現地を見に行っていました。
衝撃の土地あらわる!
そんな中、2017年8月のお盆の連休に差し掛かろうとした時、衝撃走る土地が出てきました。
- 成形型、
- 駅徒歩5分、
- 北道路(8m道路)、
- 南側マンション駐車場につき日当たり良好、
- ただし25坪。
すぐ近くによく整備された公園やジムがあり、また道路もきれいに区画整備されたばかりで非常に雰囲気もよく、思わずビビビっときました。住宅情報館から連絡いただいてから、現地へ何度も行ってしまいました。
我が家の予算を大きく上回る土地だったのですが、どうにもこうにも条件がよく間取りのプランをいくつかの会社に入れてみてもらうことにしました。
購入間近、まさかの清算金で400万、買主側...
今までやりとりしていた複数社に間取りを入れてもらいました。見積提示を受た結果、妻の希望の間取りというこでアキュラホームさんに申し込みを入れました。(契約手前、という位置づけ)
なんやかんや迷ったけど、これで家巡りが終わる~、とホッとしたような気分でした。2017年9月上旬の出来事でした。
しかし、、、、
アキュラへの申し込み後わかったことなのですが、その土地には清算金が発生する、とのことでした。
仮換地と清算金
都市部の区画整理地は『仮換地』と呼ばれる土地が多くあります。簡単に、新しく区画整備され登記簿に存在していない(地番が振られていない)土地だ、と思ってください。
仮換地を売買することや家を建てることには問題はありません。
その仮換地は土地所有者に対して、区画整備以前の価値と比較して清算金というプラスマイナスを発生させます。(市に清算金を支払ったり、逆にもらったり)
例えば、
- 区画整備によって道路を走らせ土地減ってしまったから、市は土地所有者へいくら払います、だとか、
- 区画整備によって土地の価値が上がったので、土地所有者は市へいくら払ってください、だとか
そんな形のお金です。
我々がプランを入れていた土地は仮換地でした。その土地を管理していた不動産業者が清算金のことを最後の最後になるまで黙っていたのです。そしていざ契約、というタイミングで『市への清算金は買主側で、、、』と言い出してきたのです。
※ケースバイケースですが、一般にプラスもマイナスも売主帰属であるべきものです。(価値が上がれば、土地自体の売値も上げられるので、清算金は売主が負担すべき、というロジック)
それが、買主負担とギリギリになって言われ、ありえないわ、、、買い手の立場が弱いことにつけこんで、、、。
そもそも土地自体でも大きく予算オーバーしていたのに上乗せで400万円は払えないね、ということであっさりお断りを入れました。
少し頭を冷静に、、、
住宅情報館からの土地提案にはじまり、少々予算をオーバーしすぎて物事を考えていた為、夫婦ともども少し冷静に頭を冷やしましょう、ということになりました。
皆さんも土地探しや物件探しなどで
- 予算感が過熱してしまったり、
- 誰かにとられまいかと焦ってしまうときがくるかと思います。
- もしくは、1回2回お目当ての土地が流れてしまうこともあるかもしれません。
県民共済住宅を知る(2017年9月)
お目当ての土地を流し、再度一からのスタートとなった我が家。土地を紹介された時からの落差が大きく、少々意気消沈気味でした。
しかしながらここに決めたい、という気持ちの中複数社に間取りを入れてもらい学んだことも大きかったです。いくつか列挙してみます。
- 間取りは土地に大きく左右されるということ。(広さ、周辺道路、隣地との位置関係)
例えば、狭い土地では3階建て、というのはわかりやすいでしょう。
- 各社の提案力や、各部材パーツや住宅設備の特徴。
プランを入れてもらったり、見積をいただいてあれこれ説明してもらう中で、外壁はA社はニチハを採用、B社はケイミューを採用、屋根材はガルバリウムうんぬん、、、と普段耳にもしないようなメーカーや製品を知ることができました。何事も勉強ですね。
さて、そんなさなか同僚の一人から昨年埼玉県に『埼玉県民共済住宅で家を建てたよ』という話を聞きます。
県民共済とは?
県民共済の主たる事業とは保険業です。とはいうものの、外資系や歴史ある財閥系といった保険ではなく、助け合いの精神から生まれた営利意識が濃くない(=あまりガツガツしていない)かなり優良な保険です。各県にも同様の共済団体があるのではないでしょうか。
そんな県民共済が、ここ埼玉県においては住宅事業もやっているとのこと。さっそくネットで見てみました。
※注意)県民共済が住宅事業をしているのは、埼玉県のみです。
県民共済に相談
ネットで見てみると、一見本当に安そうに見えました。今まで見てきた見積では含まれていなかったようなものまで坪単価内での設定だったり、そもそもの坪単価が安かったり、確かにコレは、、、と思う情報でした。一方で低コスト、高品質を実現するために多少の縛りもありそうでした。
例えば、陸屋根はできません。などがわかりやすい例でしょうか。(陸屋根=平らな屋根。)
電話で、アレはできますか?例えば外壁のメーカーはどこの何を採用していますか?などなど聞いてみると、我が家のやりたいことは概ねかなうことばかりでした。まずは相談ということで予約を入れてみました。
先日の土地でいくつか間取りを入手していたので、例えばこの間取りだといくらになりますか??とおおむねの見積もりを出してもらいました。
はっきりいって安い。
ハウスメーカーで出してもらっていた見積もりから、何百万という下がり方でした。(額は忘れましたが、600万、700万、という下がり方)
また、県民共済で驚いたことは、それぞれ部材や設備がのグレードが高いものを使用していました。
例えば
- 外壁部材でいえば、ニチハのFuge(フュージェ)プラチナコート、などはアイ工務店営業が一押ししてきた外壁材ですし(30年塗り替え不要がうたい文句の優れもの)、
- 例えばLIXLのキッチンシリーズ"リシェル"は、リクシル揃えるキッチンを松・竹・梅で表現するならば松のキッチンです。
このように、家の箇所箇所すべてが松もしくは松に近いものが張り巡らされて、今まで何社も見積や特徴を細かく見てきた私は、一体何なのこの安さは。と驚かざるを得ませんでした。
県民共済の家を見学!同僚宅へ
ということで同僚宅も訪ねさせていただきました。私が土地を探している地域よりも多少広く訪れた瞬間、うらやましぃな~と思う土地でした。(有効成形部分で60坪ほど)
さて、肝心の家は、というと全く問題ないじゃん!という印象でした。外壁にALCを採用していることもあり(発砲コンクリート)、9月の天気の良い日暑い日でしたが家の中に入ると少し外よりひんやり。そして中は少し音が遮断されたような感覚がありました。ALCの効果なのでしょう。
家の中の各居室を見せてもらいましたが、床材も良い感じですし、ドア1つとってもなんかおしゃれじゃない?という感じでした。この間取りはこう考えてこうした、ここにはこだわった、書斎を作った、お風呂は1.25坪にしたが招いた友人にはすごい好評だよ、などなどと解説を聞きました。
安いといえど全く問題のないことがよくわかりました。むしろ少し重厚感すら感じました。
また、お風呂の1.25坪ってすごくいいな、などの新たな発見もありました。
5)土地の公売に参加(2017年9月~10月)
9月上旬、アキュラとの一件から土地は0スタートの出発となりました。
今一度言いますが、家の形を決めるには土地が決まっていないと話が進みません。
- 間口は何mか、
- 方位はどちら向きか、
- 面積は?
- 隣地には何がある?
- 宅地?工業地?準防火地域?
などなど、土地のあらゆる要素が間取り設計に影響してくるのです。
前回の土地に憧れにも似た興奮を覚えていたので、少々放心状態ではありましたが、、そうも言ってはいられません。そんな9月の中旬のある日相変わらず土地に強い住宅情報館から連絡がありました。
住宅情報館 営業
『お探しの地域で市による土地の公売があるみたいです。弊社でも参加したいのですが、いかんせん弊社のゆるす条件に合致せず。。ご参考までに』
この一本の電話から土地には競売や公売というものがあるのを知りました。私たちは市の区画整備事業による土地の公売に参加しました。
複数ある候補地(約10個の土地)が公売にかけられていて、
- 自分の気に入った公売に参加し、
- 価格を紙に書いて提出、
- その場で開票。
- 最高値を書いた人が購入の権利を得る、
というものでした。
なんとも、一般人である我々がそんな舞台に参加するとは思ってもみませんでした。
我が家は3つの土地に対して3つ入札を入れることにしました。
公売に参加する上での戦略うんぬん、、なども色々考えて参加したのですが、この辺は書き出すと長くなりそうなので別記事にてまとめようと思います。
結論から言いますと、我が家はこの市による土地の公売によって土地を取得しました。
間取りをデザインする。3Dマイホームデザイナー12(2017年9月)
もう一つ、私の家づくりの中で重要な役割を果たしたものを紹介します。
それはマイホームデザイナーという間取り作成ソフトです。
購入したきっかけ、理由はいくつかありますが、2つ挙げてみます。
理由1)複数ハウスメーカーとのやりとり、思い通りの間取にならなくて歯がゆかった。
各社営業から提案を受けているときの話し。
と思うような歯がゆい瞬間が何度もありました。あと少しだけこの玄関の収納広くして欲しいんだけど!みたいな微修正レベルの間取り変更です。
しかし営業は営業です。営業に言っても、
ハウスメーカー営業
『私はその手のことはちょっと、、、』
となってしまうのです。
みなさんもそのようなシーンに実際出会うかもしれません。わたしは8月"衝撃の土地"に入れてもらっていた間取りプランでしばしば経験しました。
そこから、もう歯がゆいのは嫌だな、と思って8月のお盆連休中に間取りソフトみたいなものがないかなぁ、と思ってました。そして無料のものをダウンロードしていたのでした。ですが、無料はやはり無料。無料ソフトは使いづらかった。。。
理由2)県民共済で家を建てた方々がおすすめしていた。
県民共済に興味を持ち始めたころ県民共済で家を建てた方々のブログをよく読み漁っていました。みなさんこのソフトを使って間取りを引いているとのことからマイホームデザイナーの存在を知りました。
有料ソフトということで購入をためらいました。(価格は1万円前後)
しかし、そんな額は家と土地の総額の数千万円からしたら微々たるものです。
また、ハウスメーカー営業とのもどかしさもさることながら、土地の公売に参加するにあたって、
- どの土地にはどういう家が建つのか、
- またそれはいくらくらいになるのか、
という土地+家の総額を見ておきたかったからです。
我が家は公売には3件入札を入れたのですが、それぞれの土地に対し私みずから間取りを引いておいて、ハウスメーカー各社に見積を出してもらっておきました。
そうすると、自然と 土地に自分たちがいくらまで入札額を入れてよいのか が見ええてきました。
公売に参加する方以外にも、おすすめしたいソフトと言えるでしょう。
Amazon:マイホームデザイナー12
※Amazonでダウンロード版を選ぶのが安く買えます。
6)県民共済へ申し込み(2017年10月)
さて、少し話を戻しまして公売で土地の落札権を得たところから。
実は、公売参加時点で我が家の候補のハウスメーカーは下記の3つとなっていました。少し8~9月の頃と状況が変わっています。
- 住友不動産
- 桧家ヒノキヤ住宅
- 県民共済住宅
簡単に紹介すれば、
- 住友不動産は意匠性高め(デザインよさげ)、
- 桧家住宅は全館空調が強味(商品名:Z空調)、
- 県民共済は埼玉県民の味方・コスパ最強、
となっています。
我が家の”土地の公売に参戦する作戦会議”で、あえなく予算額めいいっぱいの金額を記載した我々は、選択肢として県民共済住宅しか残されていない、という状況でした。
夫婦それぞれの要望は
- 妻の希望はデザイン性高い住友不動産、
- 私の希望は土地が安く手に入れば桧家住宅、
- でもやっぱりコスパの良い県民共済も捨てがたいな、
というところでした。
夫婦双方の思惑に外れ、公売当日の現場は過熱過熱。数年前の最低価格→落札結果、などのあがり幅をいくらあがったか%を出していましたが、数年前の上げ幅を無視したみなさんの落札額。土地の価格が数年で何百万も値上がりしているのを感じました。
結果高値で落札した土地。
従って我が家のハウスメーカーは結果としてあっさりと県民共済にきまりました。土地の落札した10月中には県民共済へ行き申し込みを行いました。2017年10月も半ばのことでした。
7)設計士打ち合わせ①前編(2017年12月~2018年1月)
晴れて土地が決まり、そしてハウスメーカーが決まったころには気分は晴れ晴れ、相当の開放感がありました。
複数社のハウスメーカーと同時並行で打ち合わせを進めていくのは本当に骨が折れるものです。しかしながら各社営業の皆さんに支えられ、進められてきたことを考えると営業のみなさんには感謝しなければなりませんね。
そのころには私の住宅への理解もかなり深まっていました。各社を巡り、躯体部材から住宅設備などを数か月ずっと調べてきてましたし、また間取を引くために間取りの基本や設計思想などを本を数冊読み漁り、そして実際間取りを引いてみるという作業をこなしていた為です。(人生の中で相当集中した期間だったともいえます)
県民共済との設計士の打ち合わせは、間取りがすでに出来上がっていたこと、設計に関する知識があったことでかなりスムーズにいきました。というより間取りがほぼ出来上がっていたおかげで設計士から、
と言われました。
我が家の間取は、微変更と耐震補強程度の為、程度にとどまりました。2回ほど微修正をした、と同時に間取り意外に想定できなていなかった窓の大きさや取り付ける高さなんかを打ち合わせしていました。
また、この頃は、少し時間もあるし、ということで住宅設備メーカー・家具メーカーなどを、予約もせずにフラフラ訪れていました。
ご参考までに下記のようなところです。
■設備メーカーめぐり先
- LIXIL(キッチン・カップボード・お風呂・トイレ)
- CLEAN UP(キッチン・カップボード)
- TOTO(トイレ・お風呂)
- LILI COLOR(壁紙)
- DAIKEN(建具ドア、収納建具)
- WOOD ONE(床材)
- 朝日ウッドテック(床材)
■家具屋めぐり先
- Rigna
- ACTUS
- ARMONIA
etc,,,
ざっとこのような感じです。妻曰く
ちなみに10月落札した土地の支払いを終え、名義が我が家のものになったのも1月末ごろの出来事です。
8)設計士打ち合わせ②後編(2018年2月~2018年4月)
さて、2~4月頃の打ち合わせは、引き続き窓の位置決めやキッチンやお風呂の住宅設備の本格的な仕様決めでした。県民共済の事務所に標準設備の見本があるので参考にできます。
など設計士さんと事務所内をぐるぐる回りながらざっと辺りをつけていきます。
住宅設備メーカー巡り(LIXIL、TOTO、Daiken)
とはいうものの住宅設備の選定は設計士と話していてもイメージが湧くものではありません。
などの情報をもとに、設備メーカーにめぐって一つ一つ検討していくということをやっていました。
とにかく各所を巡っていました(それぞれ何度か訪れるので、土日のスケジュールは結構パンパン)。
4月を契約に控えていたのでかなり頻繁にあちこち訪れていました。理由は契約になるべく精度の高い見積もりを盛り込みたかったからです。もし埼玉県民共済住宅で家を建てる方がいればあちこち巡ることになるでしょう。
そして、各所の設備や仕様を決めながら、無事2018年4月末ごろに無事契約をしました。
契約から次回監督打ち合わせは45日あく、と言われしばし待ち状態です。待ち状態中は照明・壁紙、の内装関係を回りました。(宿題がでます、、、)
県民共済、契約後にやること
さて、ハウスメーカー決め→→土地探し/入手→→県民共済住宅での打合せ/契約、まで書いてきました。ここまでおおよそ約1年間の活動です。
しかしながら、県民共済では契約後も、まだまだ施主主導でやることが残っています。
一度、契約後~家の完成まで決めること・やること、を列挙してみます。
- 照明・電源の計画を練る。★
- 壁紙を決める。★
- 外構をプランする。
- ローンを組む
- 登記を行う
- 火災保険に入る
- (保険を見直す)
- 引越をする。片づけをする。住所変更を行う。
- 家具を購入する(or 家具DIYをする。)
- カーテンを決める
- 庭造り、外構DIY
ざっとこのような感じでしょうか。
県民特有で施主が主体的に家づくりとして動くのは特に★マークをつけた1,2あたりでしょうか。ハウスメーカーではコーディネーターがついて半日でサクっと決めるところでしょうが、施主主体で動く県民共済ではまだまだあちこちでの打ち合わせがあります。
大変で嫌だ、、、と皆さんが思う気持ちもよ~くわかります。
しかし大変さの一方、施主が主体的に動くと、実際ハウスメーカーより多くの情報に触れ、好みのものにたどり着けるというメリットがある、と私は感じています。
(実際にハウスメーカーで建てた友人宅は、壁紙は白一辺倒だったりするので。)
契約後の動きとして、まず照明や壁紙の打ち合わせ。そのあたりに触れたいと思います。
9)照明を計画する(2018年5~7月)
契約時に、監督打ち合わせの45日後目指して2つ宿題が設計士から出されました。それは、照明の計画と、電源の計画です。
我々はまず照明から手掛けていきました。
→契約月に見越して、契約後すぐ見学に行けるよう前もって予約を入れておきましょう。
県民共済では2018年、2社を扱っていました。PanasonicとOdelicの2社です。この2社を訪れ、照明計画を組みました。
簡単に県民の照明のルールに触れておきますと、、
- (メーカー数)PanasonicとOdelicのごちゃまぜは禁止 ※ただし、照明のみOderlc、スイッチはPanaはOK。
- (費用)標準仕様の予算の金額は 平米数*1500円(税抜) (超えた分は自腹)
- (費用)照明器具は定価に掛け率0.35で、スイッチ類は掛け率0.62で計算する。
ざっとこんな感じでした。
オーデリック→パナソニック、両方で勉強
まずオーデリックに行き、ベテランのアドバイザーさんからセオリー通りの照明計画を組んでもらいました。次にパナソニック、という感じ。特にパナソニックは非常に予約が取りづらかったです。
さて、我が家の照明計画や課題はざっとこんな感じ。
- 居室以外(=脱衣所、洗面所、廊下、トイレ、階段、土間収納、WIC)は、自動にしたい。スイッチ押さずで人感センサーにしたい。
- 居室も寝室(子供部屋含む)もリモコンはつけたい。
- 勾配天井の照明はいったいどうやって設置するのか知りたい。
- あとは、セオリー通りにアドバイザーのおおせのままに。
ざっとこんな感じで初回オーデリックの打ち合わせを訪れました。
基本セオリーに沿いながら、勾配天井への対応なども教えてもらい、順調に決めることが出来ました。
照明関連の記事
現代の照明 図解
勾配天井への対応、図解
順調には決まっていったわけですが、訪れた回数はオーデリック2回、結局決めたパナソニックには4回、と5月後半~7月後半までとかなり長丁場な打ち合わせとなりました。
10)着工日|監督と現場打合せ(2018年6月上旬)
4月末~45日後の6月上旬に着工日を迎えました。
その少し前から、設計士から施工管理者(通称:監督)へと役割をバトンタッチし、監督から連絡があります。
着工では、現場での軽い打合せ程度で終わりました。1時間もかからなかったと思います。
土地現場に立ちながら、
など現場で確認しあいます。住宅仕様でいえば、多少の心変わり(変更)も許されます。
11)監督打ち合わせ(①電源/照明、②壁紙決定 2018年7月上旬~8月)
着工日に監督と現場で上記の打ち合わせをした後は、県民共済事務所での打ち合わせとなります。我が家は7月~8月上旬にかけて行いました。
その回数は2回で、内容は
- 電源・照明の決定、
- 壁紙の決定
です。
双方家のインテリアに大きく影響を与える要素です。こだわりたい人はとことんこだわりましょう。
実際には監督との打ち合わせまでに決めておく必要があり、前述のパナソニックやオーデリックのショールームの見学に行く必要があります。これまた埼玉から東京へ行ったり来たり、土日を繰り返しますが、やはり行くごとに照明の精度はあがっていきます。
さて、監督との初回打ち合わせ@県民事務所での様子です。
初回打ち合わせ 照明・電源(2018年7月上旬)
監督に聞かれるがままに、サササーッと宿題をもとに図面へ書き込んでくれます。また、ここに電源があった方がよいのでは?等のアドバイスもどんどんしてくれるので、かなりスピーディーに決まっていきました。
そして、打ち合わせの最後には壁紙の宿題を渡されます。
図面に決める場所をメモられ手渡しされます。
リリカラで壁紙決めよう
監督打ち合わせ2回目を約1ヵ月後にセットするも、そこからリリカラのアドバイザーを予約しようとすると、、、
- 土日はまるで取れない
- 平日とれたはいいが、1ヵ月後
といった、これまたリリカラは予約激戦状況です。
とはいえ、実は我が家は契約~着工までの空白の45日間に、一度リリカラに訪れていました。したがって、概ね壁紙の骨子案は出来上がっており、あとは
- いくつか決め切れていない部屋の決定
- 今一度改めなおした修正
程度ですみました。
実際には1回目では決め切れていなく、適当に選んだ箇所などの見直しなどが出来、リリカラ2回目でも壁紙の精度はあがりました。
コンセプトがはっきり決まっている部屋は良いのですが(北欧風/シック/ナチュラル/ポップ/子供部屋男/etc、、、)そうでない場合が逆に苦労しました。
みなさんも、シックな感じが良い、明るい部屋がよい、ナチュラルなテーストに仕上げたい、などなど各部屋のイメージを是非作っていきましょう。
もう1つ。
エコカラットも検討しました。
壁紙と同時にエコカラットも検討しました。LIXILのエコカラットは室内用のタイルのようなものでして、調湿やにおいの吸着に優れています。
なのでにおいの発生しやすいトイレ/玄関/洗面脱衣所、あたりに効果がありそうです。そしてかなりさまざまな柄があります。
我が家も1FリビングLDKのTV裏、脱衣所、トイレ、など色々検討しました。
→我が家の結果は、1Fトイレのみ、としました。竹ひご、という種類を選びました。
おすすめショールームは?
新宿ショールームです。
大宮よりも新宿の方がサンプルがたくさん置いてあって見やすいです。また、アドバイザーさんをつけると、効果の出る施工面積など商品の説明も聞けて良いと思います。におい吸着といっても、そこまで効果は期待できないのね、といった本音も聞けます。
監督事務所打ち合わせ2回目。(2018年8月上旬)
さて、壁紙の品番が決まっていれば監督2回目はかなりスムーズです。決めてきた壁紙を監督が図面にどんどん書き込んでいくだけです。
補足・・・少し照明/電源の話に巻き戻りますが、実は1回目の打ち合わせ後もパナソニックを訪れていたりした影響で、7月後半や、8月上旬にも監督に電話で、
『すみません、外のここにもスイッチを、、、』
『すみません、ここ3回路に、、、』
とお願いしてました。
ちなみにこの頃現場では何が?
ちなみに、6月の着工を終えた後土地で何が行われているか、というと基礎が打たれていきます。なので現場を訪れると鉄筋コンクリートを打っていたりします。基礎が打たれると間取りが想像できるようになります。
など基礎の中に入ってみて初めて感じることも多々あります。
さて、8月上旬に2回目の打ち合わせを終え仕様をFIXすると、お次はあっという間に上棟日が訪れます。
12)上棟|わずか半日で家の形が (2018年8月下旬)
2回目の打ち合わせで監督からざっとした工事の日程が言い渡されますが、2018年8月の下旬に上棟式となりました。
上棟とは?
上棟とは基礎工事の終わった段階で、いっきに柱などを立ち上げていく作業です。わずかたった1日で家の形が出来上がります。
監督から事前その様子を聞くと作業は8時~15時。
わずか1日で家の骨格が立ち上がっていく様子は圧巻に違いありません。ということで私は会社を休んで見学に行きました。
上棟式当日
上棟式の日は朝から、
①柱をどんどん組んでいく会社と、
②大工さん
との2社が来ていました。
①の会社は基礎工事から現場を担当してくれている会社でした。②の大工さんは、今後あれこれ家の内部を施工してくれる会社です。(やりとりが今後増えるのは②の方)
合計10名ほどだったかと思います。
タイムラプスに挑戦
どんどん家の形ができあがる、というのは一生の中でも貴重な瞬間かな?と思って、アクションカメラを設置し、タイムラプスに挑戦しました。ということでアクションカメラを急遽購入。
設置できそうな箇所にぐるぐるっと養生テープで固定し、2分おきに撮影してみました。
さて、施工の様子を実際に見ていると、
- 数名で下から柱を2回へトスし、
- 男手数名で力業っで持ち上げて、
- ホゾ穴へ『えいっ』、とホゾ部分を入れ、
- コンコンコーーンと叩く
と次から次へと柱や梁が組みあがっていきます。
部材をみていると、い、ろ、は、に、いー1、いー2、いー3、と柱や梁の1本ずつに印字がされていました。あたかも座標をしるしており、非常に効率よく、ミスなく施工が進んでいきました。
『次、ほー11行こうかぁー!』
こんな具合です。
上棟日、ご祝儀は渡すのか問題
- 上棟とは、
- 上棟、準備物
などとネットで検索すると、棟梁や大工にそれぞれご祝儀は渡すべきか、を論じた記事が複数見られます。結論から言いますと、我が家は渡しませんでした。
現在では主流なようではないですし、監督さんに確認すると、
とのことでしたので特段こだわりなく渡しませんでした。
変わりに我が家では差し入れを準備しました。
簡単なお茶菓子とジュースの類ですが、夏の暑い日だったので炭酸飲料をみなさん好んでとられてました。炭酸飲料なんて飲みにくいかな?とおも思いましたが、やっぱり暑い夏には炭酸が良いのでしょう。
季節に合わせて準備すると喜ばれるかと思います。
施工中は大工を見張れ!住宅メーカー勤務友人の教え。
少し我が家の家づくりを離れ、積水ハウスで働く友人から言われたことを少し書いてみたいと思います。
家づくりの以前の出来事ですが、大手ハウスメーカー友人との会話です。友人からの教えとしては、見ていないと本当に手を抜く。とにかく現場によく顔を出し、何でも良いからケチをつけろ!ということでした。なんとも信じがたい話ですが、、。
まぁ何かなくても何かケチをつける、というのも難しそうな気もしますが(汗)この辺は人間心理なんでしょうか。サラリーマンでもこうるさい上司なんかが来たら必要以上に神経はりますもんね(苦笑)
ということで、私は極力土日は顔を出すようにしていました。また時にふらっと平日にも。個人的に大工さんに依頼したいこともあったりもしましたし。
さて、続いて上棟後の施工中のお話です。メインはお役に立てるよう、現場で大工さんたちと調整したことを中心に。
13)施工期間|施工中現場で調整したこと(2018年9月~11月)
私はいくつか個人的に大工さん・電気屋さんと調整したいことがありました。その話の前に施工期間中の工程をざっと書き出してみたいと思います。
- 上棟後の工程
- 躯体工事・・・壁の取付、断熱材、屋根、瓦(概ね大工さんが施工)
- 電源工事・・・家の各所へ事前に配線を通す(電気屋さんで施工)
- 設備工事・・・キッチン取付、ユニットバス取付、壁付け家具取付、トイレ取付(各メーカーにて施工)
- 外壁工事・・・外壁の取付(外壁屋さんにて施工)
- 内装工事・・・パテ埋め、壁紙貼り(壁紙屋さんにて施工)
- 照明工事・・・照明設置(照明屋さんにて施工)
かなりざっくりですが、このようになります。順序も概ね上から順になり、最後の内装・照明工事ともなるともう大工さんは現場には来ません。
全体の後期は計画上では約3か月で設定され、詳細なスケジュールは組まれない・公開されません。なので、この工事どの辺にやるんだろう、と気になるものがあれば監督さんに質問するのが良いと思います。
また、ここの工事までにこの配線を壁(壁紙及び石膏ボード)の中に通しておかないと配線できなくなる、など、なんとなーく、どの段階で何が調整できるかも把握しておくと良いと思います。
それでは、私が現場で調整したことをいくつかお話します。
《調整例1》電源工事の調整、HDMIケーブルを壁の中に
私にとって力を入れて家づくりに励んだインナーバルコニー。このインナーバルコニーには外で見るようにプロジェクターを設置しています。
バルコニー上から見ると
バルコニー横から見ると
映像ソースは室内UHF→DVDレコーダー→プロジェクターの経路でとっています。ただ、通常のTVのようにHDMIケーブルとレコーダーをつなぐことを考えた時下記の問題があります。
問題
- どうやって屋内→屋外へHDMIケーブルを出すの?
- つなげたとしても、すごく長いHDMIケーブルがだらんと這うことにならない?
私の上記の問題解決方法は、躯体の中を通す、(壁の中、さらには柱の近くを通してバルコニー天井に出す)でした。
実際には、HDMIのメス・メスの壁付けプレートを2つ用意しました。
こんなもの↓
実際こちらのHDMIメス・メスプレートをAmazonで購入しています。
また、5mほどのHDMIを電気屋さんに通しておいてくれ、と電気屋さんに渡しておきました。
そんなこんなで、
調整1つめ
電気屋さんと、HDMIケーブルについて調整しました。
※加えて大工さんとプロジェクター支柱取付位置&下地の位置も
↓
完成後、無事プロジェクターつきました。
《調整例2》大工工事家具関連の調整
下記のようなものは、大工さんと調整しました。
- 土間収納内の可動棚の取付位置(自身で高さを好きに変えられる棚)
- 土間収納内のフック取付位置
- ガラス棚の取付位置
- 干すクリーンの取付位置
- 寝室ウォークインクローゼットのポール位置
このような大工工事で取り付けた、棚やフック、ポールの類は、現場でいかようにでも位置が変えられます。逆に言うと、図面には高さなど正確な位置が記されていないことが多いと思いますので、大工さんは指示が欲しいのです。
時には重量のあるものを壁に打ち付ける時は、石膏ボードでは耐えられず、下地に合板を打ち付けます。
調整2つ目
干すクリーンや、ウォークインクローゼットのラック高さ、などなどの位置の指示
《調整例3》カップボード、キッチンの位置調整
これ、かなりの人数を巻き込む大移動となりました。簡単に、一言で表現してしまうと、カップボードの取付位置が間違っていた(広すぎた)、となります。少し文字で表現するのは難しいので図解しながら解説したいと思います。
*以下ちょっと入り組んだ話*
我が家のLDKを上からのぞいてみました。問題となったのは、①の箇所、冷蔵庫を収める幅です。
この冷蔵庫を収める①の幅、下の図面(黄色塗り箇所)を見ると、柱芯からカップボードまでが86cmと記されています。
これは設計士にとっては書きやすい表記ですが現場施工担当からは非常にわかりづらい表記となっています。
柱の厚み=12cm、石膏ボード=1cm、ですから、(柱半分6cm+1cm)概ねこの86cmから7cmを引いた位置が、カップボードの取付開始位置、ということになるわけですが、
コレ、施工現場でわかりますかね?
柱の中心なんて、石膏ボードがすでに張り付けてある現場では触れもしませんし、見えもしません。
施行担当者へは壁面から76cmの位置に取り付けろ、と指示があった方がわかりやすいはずです。
とまえまえから心配していた私は施工の日を聞いておいて、施工完了後のその日の夜に76cmになっているか確認しに行きました。(この頃窓や玄関ドアはすでに取り付けており、スペアキーなどをもらっていた)
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・
実際に壁から86cm離れたところにカップボードとキッチンが取り付けられていました。図面が悪さして、やっぱりこうなっちゃうのね、という結果。すぐさま夜中に監督へメールをしました。
何故私がこの数センチの施工位置にこだわっているのか詳しく解説します。
さらに詳しく
上図①、②、③、④の関係をご覧ください。①の位置が広くなると、カップボードとキッチンが図上右へと押し寄せてきます。
→するとリビングが狭くなりだします。
→すると③箇所、ソファーとテーブルの通路幅が取れなくなります
→ひいては、ダイニングテーブルを小さくする、しか解決方法がなくなってしまいます
ようするに、この幅が影響しところてん式にリビングが狭くなる、ということが起こるのです。
memo:
間取というのは論理が息づいています。ここをいじると、、まわりまわって同じ階の何かに影響したりひいては他の階の何かに影響したり。
少しわかりやすい例えを出してみます。よく都会に見られる3階建ての間取りです。
問題:『都会の3階建ての建売りの間取り、お風呂が1階によくあるのは何故でしょう?』
答え:『2FのLDKを広くとりたいから』です。
お風呂がリビングと同じ階の方が、動線上移動が楽だし、洗濯物の移動もなくなるし(水吸って重たい洗濯物を毎日移動させたくない)問題解決だらけです。ではなぜこのようなまどりになるのか、、、2FのLDK狭くしても良い?(風呂設置には最低4畳必要)
ととわれれば、LDKは一番長く過ごす場所。皆うーーーん、、、と頭を悩ませるでしょう。
このように間取は彼方立てれば此方が立たぬというトレードオフがしばしば起こります。互いの関係性の中、時には何かを削ったり、あれではダメか、これではダメか、という最適解を見つける作業が間取りを引く作業となっています。
といことで少し話しが反れましたが、調整内例3は、一度取り付けられてたカップボード・キッチンの大移動、となります。
大移動、となったその背景は、、、
いったいどこまで寄せるか問題《調整例3の続き》
さて、取り付け位置が間違っていたことが発覚し、北側(壁側へ寄せよう)となったこのカップボードとキッチン。壁面から86cm→79cmまで、ですと7cm移動させることになります。
ここで私は考えました。
この際もっと寄せたほうが良いんじゃなかろうか・・・
※特にキッチン
この860mm幅、設計時に設計士さんがえいやっ、こんなものだろう、と設定した幅でした。
打合せ時期は2017年12月~2018年1月頃ですから正直いいますと、完成一年前。
- リビングが狭くなること、
- 家の完成後どの家具を買うか、
- ダイニングテーブルとソファーの間の通路が何cmになるか
などに我々も意識がとても及んでいない状況でした。
そして脳裏をよぎった案は
です。
この完成間近には、(完成2018年11月半ば、この調整2018年10月頃)だいぶおきたい家具などミカさんも決めていたようなので、いろいろシミュレーションしてみました。
論点は一体ソファとテーブルの間の通路幅が何cmとれるか、です。
▼シミュレーション(写真、スライド可能→)
▼現場検証(60cm通れるか??)
このシミュレーション結果、壁面から60cmの位置にキッチンを再配置してもらうことになりました(カップボードは7cm移動)。初回の設置位置から約15cmの大移動。
ちなみに、キッチンの移動のみならず、キッチン下の配管用の穴なども移動となったため、この日だけでは終わらず。躯体も一部いじるので大工さんも呼んでのかなりの大仕事となりました。
調整3つ目
LDK内のダイニングテーブルや、リビング側への影響を考えて、キッチンを図面よりも大移動した。
この説明ばかりダラダラ書いてしまいましたが、皆さんにお伝えしたいことは、、
配置する家具寸法も含めて、通路幅がいったい何cmになるか、よく考えて間取り設計しましょう!
ということです。実態としては間取り設計時に家具の寸法までなかなかわかりませんが。。。
14)その他+完成まで
このあたり、家づくり!という感じではないのでサラっと箇条書きで紹介したいと思います。
- 銀行ローンの手続き
- 家屋調査士/司法書士とのやりとり
- 火災保険の選定
- 外構の打合せ
- カーテンの打合せ
火災保険は計画的に!
火災保険は盲点でかなりバタバタ決めましたが、保険の仕組みを調べてみると設計段階から省令準耐火にしたほうが良かったみたいですね。
このへん、スマイエさんのブログが大変参考になります。
簡単にいうと、構造を準耐火にあげて、イニシャルコストもかかる代わりに、保険料が同額以上安くなる。保険にお金を費やすより、家のランクが高いほうが良くない?というロジックです。
万一県民共済住宅への申し込み頃の方がこの箇所を読んでましたらご検討ください。
さて、外構や、カーテン選びは別記事にまとめていますのでご興味ある方は下記リンクからお読みください。
完成と引っ越し
2018年11月半ばに無事完成し、検査を受けたうえで引き渡しを行いました。
最初は引っ越し前で何の家具も入っていない中でしたが、うれしくてなぜか床暖房をつけてみたり、用もないのに寝袋で寝てみたりしていました。
施工期間中はまだかまだか、早く住みたい、と日々思っていました。
いざこれからここが我が家になるのか、と思うと嬉しくもあり同時にまだまだ実感がわかない、という感覚でした。
このブログを読まれている皆さんにもきっとそんな幸せな時間が訪れることを確信しております。
ざっと完成まで描いたところで、これにて本記事終了にしたいと思います。
最後に・振り返り
かなりの長文になってしまいました。お読みいただいた方ありがとうございました。
- 外壁ってどう考えたの?
- 屋根材はどうした?
- マイホームデザイナーの使い方、もうちょっと詳しく!
など住宅部材の選定や、そのほか細々としたこともあまりブログ内で書けておりません。
時間をみながら、当時の考えたことや活動などをほかの記事でもう少し追加で書いていければと思っています。
改めて振り返ってみると、『家とりあえず見学行ってみよう』から『完成した』ところまで長い道のりだったなぁ、と思うとともに、非常に勉強になり楽しい活動だったな、と思います。
みなさんも是非楽しみながら家づくりをしてみてください。
それでは。
家は2018年11月末に完成しております。リアルタイムでは外構や庭造り、DIY中です(庭にもみじを植える、高圧洗浄機を導入する、といった細々したことをしております)Web内覧による解説記事を3記事書いておりますので、興味のある方はそちらもご覧ください。
→ 1FWeb内覧 ・ 2FWeb内覧会 ・ 外構Web内覧会